ーー（フォトウェディングの写真フォルダを探しながら）フォトウェディング以外にも、たくさんの写真フォルダありますね。写真を撮るのは好きなのですか？

直哉さん(以下、敬称略)そうなんです。僕が学生時代に写真部に所属していたこともあり、出かけるときはいつも何枚も写真を撮っています（笑）。

紫乃さん(以下、敬称略)基本的には人を撮ることが多いよね。旅行に行ったときは、風景写真よりも、自分たちのこと撮ってるから。

直哉うん。写真を撮ることそのものが好きというより、“自分たちがそこにいた”ことを写真に残すってことに惹かれるのかもしれない。撮った写真を見返す時間が自分的には好きなんだよな。

紫乃わかる。写真は、私たちにとって日記みたいな存在だよね。
「あ、この日はふたりでこんなことをしてたんだなあ」とか、「3年前も同じことしてた！」とか、思い出を簡単に振り返ることができる。ふたりだけでなく、友人たちの写真も含めて、思い出の写真を年ごとに整理して保管しているから、友人たちからは「データベース」って言われるほど。全部合わせたら1TB（テラバイト）くらいあるかもしれない（笑）。

ーーすごいですね。今回フォトウェディングをしたのも、写真が好きということと関係があるのでしょうか？

直哉それもありますが、実は、東京タワーを背景にどうしてもウェディングの写真を撮りたかったんです。というのも、青森から上京してきた僕たちにとって、東京タワーは東京の象徴であり、「これから、ここ（東京）でふたりで生きていく」という覚悟を決めて僕が紫乃にプロポーズをした場所でもあるから。

紫乃ああ、懐かしい。クリスマスイブにデートして、東京タワーでプロポーズしてくれたんだよね。

直哉実は、待ち合わせの何時間も前からプロポーズの動画を撮る準備してたんだよ！

紫乃そうだったね。そんな思い出のある場所だから、プロポーズはもちろん、東京タワーが見えるチャペルで結婚式するのとは別で、プロポーズと同じシチュエーションで、お気に入りのドレスを着て写真を撮っておきたくてフォトウェディングをすることしたんだよね。

直哉そう。プロポーズのときとほぼ同じアングルで、背景に東京タワーが映るようにして撮ることにこだわった。（プロポーズの時の写真とフォトウェディングの写真を並べて）こうやって見るとなんかいいよね。

紫乃うん。いい思い出。

ーー実際、フォトウェディングをしてみてどうでしたか？

直哉プロのカメラマンとアイデアを出し合いながら進められて、東京タワーのシーンだけでなく、撮りたいシチュエーションで色々な写真を撮ることができたのはよかった。

紫乃カッチリした雰囲気はもちろん、いつもの自分たちらしいラフな写真とか、いろんなパターンを撮ることがきてよかったし、楽しかったなあ。カメラマンのポージング指示もさすがプロって感じで、雑誌みたいな雰囲気の写真も撮れたし。

直哉そうそう。手の置き方とか、顔の角度とか、「この体勢でいいの？」と思うものも、もらったデータを見るとすごくいい感じに仕上がっていてすごいと思った。

ーーフォトウェディングの写真は結婚式のときに使ったんですか？

紫乃はい。結婚式にふたりの軌跡をたどった動画を流したのですが、東京タワーのプロポーズ動画から、フォトウェディングで東京タワーをバックにドレス姿で撮影した写真になる流れが参列した人たちに大好評でした。また、席次表やウェルカムボードでも使用したよね。我ながらいいデザインだったと思う（笑）。

直哉あと、式に参列できなかった親族にフォトウェディングの写真を送ったら、めちゃくちゃ喜んでもらえたのもよかった。思い出を写真として残すことは、大切なんだって実感した。

紫乃そうだね。写真を見ればいつでもそのときを振り返ることができる。結婚して10年、20年経っても、見返して楽しみたい。

直哉いいね。10年後の結婚記念日とかに、フォトウェディングの写真を見返したら懐かしさと嬉しさがよみがえるんだろうなぁ。子どもができたら、家族で一緒に見たいよね。

ーーお話を伺っていると東京タワーは、ふたりの大切な場所というのが伝わってきます。元々写真が好きということでしたが、結婚後も写真を撮り続けていくのでしょうか。

紫乃東京タワーを見るたびに、「ふたりの思い出の場所」みたいな気持ちになるのは確かですね。子どもができたら、家族でも撮りにいきたい。

直哉東京タワーの形は変わらないけど、1年後、2年後と僕たちは変わっていく。同じ場所で撮り続けることで、僕ら夫婦としての成長や、家族としての広がりが表現できそう。僕たちふたりから３人、４人と人数も増えて、子どもの背が伸びていって、周りの景色も変わっていく……。うん、いいね、そんな家族写真、撮っていきたいな。

紫乃あっ！　写真好きのスイッチが入ったね（笑）。

直哉ふふ（笑）。東京タワーは僕たちにとって特別ではあるけど、どこかに出かけたときとか、何気ない日常も僕にとっては大切だから、そんな日々の写真も撮っていきたいけどね。

ーー最後に、目指す夫婦像について教えてください。

直哉夫婦ではあるのですが、友達としての関係も大切にしていきたいです。夫婦としては支え合い、友達としては人生を楽しむというか。子どもが生まれてもこうやって、ビールを飲む時間は持ちたいし、パートナーとしてのバランスがあると理想かな。

紫乃そうだね。共通の知り合いも多いし、同じ趣味も多いからいつも一緒にいるしね（笑）。先週末も一緒に釣りに行ったし。お互いの好きなことを共有して、ビールを飲みながら友達としても夫婦としても仲良くやっていきたいね。

直哉ね。